こんにちは、そんあじです。私は大学院入学前に1学期分(3か月)だけ延世の語学堂に通っていました。コロナ前なので変更点も多いかもしれませんので、一つの通った人の経験談としてお聞きください。
・そもそも延世大学と延世語学堂は別物
延世大学は日本の慶応大にたとえられたり、SKYと呼ばれる韓国人が最も通いたがる難易度MAXの大学の中の1つという話はよく聞くと思います。
しかしこれは4年通う大学の話であって、語学堂は全く関係ないです。語学堂はただその大学の敷地内にある「語学学校」であって、語学堂生は大学生と関わることは全くありません。
ただ学食や講堂、図書館なんかは大学生と同じものを使えるよ、というだけであって語学堂生が大学生と話したり関わったり友達になったり生活が関わることは、余程コミュニケーションが上手い特別な方で積極的に自分から道端や売店で話しかけない限り、めったにないと思います。
でも韓国で就職する際には、語学堂の実情をよく知らない韓国人の採用担当者が「延世なんだすごいね」みたいに有利になるという話をしている人もいましたね。
・授業について
延世は文法重視と言われます。が本当にそんな印象でした。
こんなの普段聞いたことないよ、という文法を習ったり、
読解の授業では「教科書を読んで、この一文を要約した選択肢はどれか?」みたいな国語の問題に答える、まるで「高校の国語」の授業のような印象でした。
担任の先生が1日のほとんどのコマを担当し、文法のメインの教科書を進めます。
文章を読んで問題に答える読解の授業は読解の先生が来ます。
また選択の授業がたまにあって、それは自分で教室を移動して別の先生に教わります。
・レベルテスト
内容は詳しくは言えませんが、さすが有名な語学堂だと感じます。面接は、簡単な問題からどんどん難しくなっていき、ここまで出来たら〇級と決まっていて、どの先生がやってもシステムにのっとってやれば公平に評価できるように作ってあるんだろうなと感じました。
また全く韓国語が出来ない人で1級からを望む方は、そもそもレベルテストを受けなくて良かったです。
・一生懸命勉強したい人が集まる?
私はそう思って選びました。しかしどの語学堂でもいろんな人がいますよね。
韓国に滞在することが目的の方や、KPOPアイドルの応援を目的にしてVISAのためだけに語学堂にいるんだろうな、という方も延世でも結構いました。
語学堂の、その級の及第テストに合格できず、進級出来ずまた同じ級を3か月やらなければならない子がいたのですが、「やったー!不合格!落ちて嬉しい!さらに3か月ビザ取れて推し活できるわ」と言っていた子も実際にいました。(欧米の子でしたが)
チーム課題の際に他の方に迷惑をかけなければありですよね。
図書館に自習に行く人や、朝授業より早く来て机で勉強しているのはいつも決まった人たちでした。
・宿題の内容
級によって異なると思いますが、文法の教科書で習った文法で例文を作ることでした。チームの劇作りやニュースの発表などの特別な課題の準備がある時もあります。
宿題もやってこない人はやってこないです。
例文の数は決められていなかったので、1文だけ作って宿題終わり!にする人もいれば、自主的にたくさん作る人もいました。
先生は「宿題なんでやってないの?」と叱ることはしませんでした。
ビザや推し活等、色んな目的で語学堂に通っている人がいるのを分かっているのと、商売相手のお客様ですから。ちゃんとやってきて提出した人の分はちゃんと見るよ、という感じです。
私は授業で飛ばしたページや問題、該当の文法のワークブック、そして大学院に行っても困らないように先生に相談して特別に出してもらった宿題もやりました。
そうすると授業が13時に終わって昼ご飯を食べて、14時からめちゃくちゃ真剣に勉強し始めても19時、20時になっても全く終わりませんでした。
やろうと思えば無限に勉強することが山積み、やらないと決めれば0で済みます。
・ワークブックについて
ワークを宿題に出されることはほぼなかったです。
テスト勉強や自習で自由に使ってね、という感じだと思いますが、先生が特にチェックするわけでもないので嫌ならやらないで済みます。
基本的に自分のことは自分でお任せスタイルなので、個別に質問しに行けば教えてくれます。
テスト前の授業がたまに自習になるので、その間にこのワークをやって、先生に質問できました。
が、ワークの量が多いのでその自習時間のみではワークはほぼ白紙で終わることになると思います。
でもワークは自宅でやって、分からない部分に印をしておいて、まとめて先生に聞くのが一番学費のもとを取っている気がして私はそうしていました。
メリット
・教務課に中国語・日本語・英語担当者がいる
これが良かったです。メインの客層の語学担当がいるので母国語や英語、もちろん韓国語で質問可能でした。日本語担当者は日本人でなく韓国の方でしたが、日本語が大変流暢なので全く話せなくても安心かも。
・大学生と交流はないが一流のキャンパスに居られる
一応図書館や学食などは大学生と同じ場所を使えます。
図書館では自習室の椅子を予約しないと使えないがほぼ毎日満席、下のコンビニでたまに休憩しながら暗くなるまで本当に多くの学生が集中して勉強しているというのは日本ではあまり体験できないことですので良い経験になります。
・新村が便利
コロナ前はうるさくて嫌な時もありましたが、留学生にも優しい学生街です。
1人用の少ない食材を売っている店、24時間カフェ、安い食堂、居酒屋、ゲームセンター、無印、ダイソー、美容院などとにかく韓国語初心者でも、欲しいものは何でも徒歩圏内で手に入る街です。語学堂生も多く、外国人が多いので自分も浮かないで済みます。
・年齢を気にしない
文法をきちんと学んで土台を作ろうという感じなので、友達とわいわい勉強!発表!というよりは個人の学習や座学がメインです。
もちろん若い子が多いですが、年齢層が多少高くても落ち着いて勉強できると思います。50代の主婦の方たちもいて、年齢層が近い同士で仲良くなっていました。
デメリット?
・夢の延世ライフではないかも?
大学生が普段使う場所と語学堂は徒歩20分ほど離れています。有名な正門まで20分以上はかかります。しかもそこにたどりつくまでセブランス病院通り過ぎて、リスがいる森を通り過ぎて外の手作り階段などを上っておりて…何回もして、やっと有名な見たことある綺麗な大通りに出ます。
なので森の奥に語学堂があるので断絶された印象。食堂は語学堂の建物地下にもありますが、チェーン店なので学食のように安くないです。いわゆる普通の学食に行きたければ森を抜けて大学生の生活エリアまで20分歩いていくしかないです。
基本的に大学生は語学堂生に興味ないので現地の大学生とわいわいとかはめったにないです。住む場所も正門でなく裏口から行く方が近いので語学堂生は裏門から出た場所に住んでいる人が多いです。
ちなみに延世の正門と、語学堂生が多く住む裏口の方はバス停でいうと1から2つ離れています。
・いろんな人がいる
学費が高い分、遊び目的の方はいないと思って入学しましたが、そういう人はどの学校でもいますね。各々の価値観なのでそれが悪いとは言えません。
「母国に居てもいい学校に行けないからとりあえず海外に出ろ!」と親に出されて来たという子や、ファンとしての活動がメインになっていて授業は遅刻欠席、結局落第の子も多くいました。
落第して「やった!あと1学期韓国にいてイベント通える!」と言っていた子もいました。
やろうと思って自分で先生に頼めば追加の課題をもらったり勉強の相談に乗ってもらえます。自分がどこまでやるかですね。
・級が高いと意外と友達がかたまっている
急に4級以上に入る人は多くないようで、1~3級で入学して段々上がっていく方が多いようです。
そのため4級以上のクラスに入ると意外と1~3級の間で友達の輪ができていました。もちろんそうではない人もいますが。あと自分はKPOPの話題についていけないので輪に入りづらかったです。笑
どの学校を選ぶかよりも結局自分がどうするかにかかっていると感じました。授業の特色は学校ごとにありますが、それで足りないなと思うのであれば先生に頼んで勉強の仕方や個別の宿題を提案してもらったりワークや本で自習して補えば良いです。
どの学校も良い点と悪い点もありますが、留学は良い経験になるので迷っているなら行ってみてください。合わなくて嫌なら学校を変えたり日本に帰ってきてもいいんですよ。
以上そんあじでした。
留学中はこういう何気ない日本の食材が、冗談抜きで涙が出るほど嬉しくてありがたくて美味しいです。ad

他にも韓国留学や韓国旅行等の記事を書いています。

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